これ、読んだ?

小説や実用書、コミック、漫画、新書、雑誌、児童書、絵本などを紹介するブログです。毎週月曜日を中心に更新しています。

2016年07月

『ジョジョリオン 13 (集英社)』荒木飛呂彦 著  VOL.48

こんにちは、スタッフのK・Sです。
今日は「ジョジョリオン 13 (集英社)」荒木飛呂彦 著 を紹介します。


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≪ジョジョリオン 13 (集英社)」荒木飛呂彦の5段階評価≫   

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内容

愛唱が持つロカカカの樹木から、密かに枝だけを奪うことにした吉良と仗世文。


計画は成功したかに見えたが、その後、2人の身に何が起きたのか?
吉良の死、そして定助の存在…、真相へと迫る過去が明かされていく!



著者

荒木飛呂彦(あらきひろひこ)


日本の漫画家。宮城県仙台市出身。

 
1980年(昭和55年)、「武装ポーカー」でデビュー。
代表作は『週刊少年ジャンプ』(集英社)1987年1・2号から連載開始された『ジョジョの奇妙な冒険』。同作品は複数の部に分かれ、主人公や舞台を変えながら20年以上に渡って連載され続けており、シリーズ総計116巻(2016年3月現在)、発行部数は9000万部(2014年9月時点)。


 
感想・書評


子どもの頃からいろいろなコミックを読んでいました。
ドラゴンボール、伊賀の影丸(知っているかなぁ)、こち亀、鉄拳チンミ、幽遊白書・・・そしてジョジョ。


独特の世界観やストーリー設定に惹かれて大人になった今でも読み続けている唯一のコミックがジョジョです。


ジョジョは20年以上連載が続いていますが、一貫してブレることのないテーマがありまして、
それは、『人間讃歌』なんです。人間の素晴らしさを表現していることが読みとれます。


今までジョジョを読み続けてきて、おもしろい!と感じたことはいくつかあるので書いてみますと・・・」


1、スタンド能力がおもしろい!

治す能力、時間を止める能力、戦車、電気を操る能力。
スタンド能力は何?と思った方は一度、ジョジョを読んでみてくださいね。


2、擬音語がおもしろいぃ!

『ズキューンン』
『ド・ド・ド・・・』

擬音語が臨場感を盛り上げてくれます。


3、魅力的なキャラクター

ジョセフ=ジョースター、ポルナレフ、広瀬康一、岸辺露伴、ブチャラティ・・・


ジョジョは私にとって、永遠の友だちのような存在です。
この先もジョジョシリーズが続いてほしいと切に願います。


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本日も最後までお読みいただき誠にありがとうございます。  






 

『クレオパトラ〈上〉 (新潮文庫)』宮尾登美子 著  VOL.47

こんにちは、スタッフのA・Sです。
今日は「クレオパトラ 上(新潮文庫)」宮尾登美子 著 を紹介します。


クレオパトラ〈上〉 (新潮文庫)

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≪クレオパトラ〈上〉 (新潮文庫)の5段階評価≫   

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内容

愛と政争の渦中へ星の預言が王女を導く。
現代に蘇る絢爛たる歴史絵巻。
 


紀元前1世紀のエジプトに降臨した美しき星・クレオパトラ。


神に導かれ、弱冠18歳で女王として民のために生きる決意を固めたクレオパトラは、エジプトを脅かすローマ将軍達との危うい駆け引きの中で、運命の人シーザーと巡り合う——。宿命を背負いながら靱(つよ)く生きる女性を描いて圧倒的な共感を得てきた著者が、古代地中海世界を彩った古(いにしえ)の魂と呼応して生み出した、壮大で華麗な物語。
 

著者

宮尾 登美子(みやお とみこ)



高知の遊郭で芸妓紹介業を営む岸田猛吾の子として生まれる(この遊廓のことは『櫂』に描かれている)

 
1962年、『連』で婦人公論女流新人賞を受賞、1963年同作で直木賞候補となる。1964年「湿地帯」を『高知新聞』に連載(前田とみ子名義)。
 
1972年、それまで劣等感を感じていた生家のことを書く決心をし、『櫂』を自費出版、1973年同作で太宰治賞を受賞し、出世作となる。1977年1月、『陽暉楼』で第76回直木賞候補。同年、『寒椿』で第16回女流文学賞受賞。1979年1月、『一絃の琴』で第80回直木賞を受賞、53歳であった。1983年、『序の舞』で第17回吉川英治文学賞受賞。

 
作品のテーマは一貫して女性。


2014年12月30日、老衰のため死去。88歳没


感想・書評

クレオパトラ、と聞いて思い浮かべるのは、やはり絶世の美女、数々の男性を手玉に取り〜というようなイメージでしょうか。


紀元前1世紀のエジプトの王女として生まれたクレオパトラ。

 
恥ずかしながら、クレオパトラがいつの人なのか、エジプトがどういう位置にあるのか、あまりわかっていませんでした!!

 
学校の歴史の授業でざっと聞いただけ、、その後自分で興味を持つこともなく、いままで来てしまいました。


著者の宮尾登美子さんは、日本を舞台にした小説を多く書かれていて、そのどれもが読みごたえのあるしっかりとした作品なのですが、この「クレオパトラ(上・下)」の文庫本を図書館で見て、日本が舞台じゃないものを書いてるのは知らなかった、宮尾登美子さんの書くクレオパトラなら話もしっかりとしていて読みやすいのでは?と思い、あまり知らない世界を旅する気持ちで手に取ってみました。
 

14歳の誕生日を迎えたばかりの王女クレオパトラが主人公として、まず現れます。

 
平安とはいえない状態のプトレマイオス朝の様子、父王は他国に亡命中、姉二人、妹一人と弟二人の王家の様子やエジプトの国情など、これが歴史の授業だと頭に入らなさそうな事柄ですが、そこは小説でもあり、著者の明快な文章で、苦もなく読めて頭に入ってきます。

 
乳母タクハエト(とその娘カルミオン)、護衛官アポロドロス、占師メリエトといった、クレオパトラを支える人々の描写。

 
亡命していた国王をエジプトへ連れ帰った将校アントニーとの出会いとその後の人生。
国王亡き後、エジプトから逃げていたクレオパトラを助け、のちに子をなすシーザーとの出会い。

 
特に、シーザーとの関係を持つクレオパトラは、男性を惑わす悪女としてではなく、女王としと国を守っていく自覚と責任を持ち、真剣に生きている女性として描かれています。


経験豊富なローマの将、ローマの英雄、最高権力者として、クレオパトラを助け、エジプトを守るシーザー。
この、シーザーとの日々が、クレオパトラにとって一番安心出来て幸せな日々だったのではないでしょうか。

 
一族の中でも権謀術数渦巻き、常に身の危険と闘う宿命にあるクレオパトラにとって、歳は離れていてもその分武功も知恵もあり、全てを預けられるシーザーとの出会い。そしてシーザーとの子ども、シーザリオンを得ます。

 
のちにシーザーはローマへ帰還し、クレオパトラとシーザリオンもローマへ行きます。
クレオパトラの少女時代から、女王となりシーザーとの日々が上巻ではつづられます。

 
下巻にて、クレオパトラの運命はどう描かれるのか。
ローマ?エジプトって?紀元前って何?という感じの私でも面白く引きこまれて読める一冊でした。 


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本日も最後までお読みいただき誠にありがとうございます。  
 

『サードガール8(小池書院)』西村しのぶ 著  VOL.46

こんにちは、スタッフのA・Sです。
今日は「サードガール8(小池書院)」西村しのぶ 著 を紹介します。


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≪サードガール8(小池書院)の5段階評価≫  

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著者

西村 しのぶ。

日本の漫画家。兵庫県出身。
代表作は『サード・ガール』など。2010年5月現在、『FEEL YOUNG』(祥伝社)にて『RUSH』を連載している。
 
「必要な米代だけを稼ぐ」と自他ともに認めるほどの寡作な漫画家であり、同一シリーズ作品の発表に数年の間隔が生じることもしばしばある。また、シリーズ作品のほとんどが未完とされている。
 

感想・書評

作品のテーマは「Boy meets Girl」(巻末のインタビューより)
西村しのぶのデビュー作です。
 
1983年から、1994年まで、途中掲載誌が変わりながらも連載されていました。
私がこの作品を知ったのは、ちょうど最初の掲載誌が休刊になり、どこで続きが読めるのかわからず、今のようにネットで検索することも出来なかった80年代後半だったと思います。
 
それからも一生懸命、雑誌を買っては続きを読んでいたのですが、見つけられない時もあって、最終的にコミックスに全ての話が収録されていなかったので、最後の方は読めてない話もあり、それがこの完全版8巻に収録されたので、発売された時は本当に嬉しかったです!
 
今でこそ、わりとよく見かけるようになりましたが、本当に『西村しのぶ作品』って幻のように出会えない時期がありまして、雑誌に載ってもコミックスとして発行されるまで、大切に保管してました。細かいページも切り抜きにして大事に取ってました。

それほど大好きな作家さんの、大好きな作品なので、たくさん影響されましたね〜山ほどあるので、今回はあらすじなどは書きません!

この、完全版8巻だけとってみても、
夜梨子が美也のピアス、たくさんあけてませんか・・・耳・・・と聞いた時の美也の返事。
「そうね 左がみっつ 右かふたつ ちょっと 多いかしら」
あける!!と思いましたからね。
 
主人公は夜梨子なんですが、私は美也が大好きで、さらに言うと美也の友達のまりをちゃん(雇い主でもある)も大好き。
この二人のやりとりで、まりをちゃんが
「背の高い男は 身長にあぐらかいてるから」
というセリフがあるのですが、社会人になってから、なるほどー!!!と思いましたね。
 
そのあと、まりをちゃんは自分の彼氏の千尋のことをぽわ〜〜っとしてる、というのですが、美也が
「そこがステキよ千尋さんは」
というと、まりをちゃんが喜んで可愛くなってるあたりとか。

夜梨子と友達とのやりとり、美也とまりをちゃんとのやりとり、など、
女の子同士のやりとりがみんな可愛くていい感じ。男同士もバカっぽい楽しさとかもあっていい感じ。
 
登場人物が、みんなそれぞれ頑張ってて良い子なので、読んでいて苦しくならない。
夜梨子の失恋の時は一緒に胸が痛んだけれど、西村しのぶ作品の名言中の名言と言ってもいい(それか神戸では言われてきているのか?!)
 
「失恋は、日にち薬と男薬」
の通り、日にちと男の子が薬になって、また日々を過ごしていく夜梨子にほっとしつつ、どうなるのかなー?というところで話は一旦終わっています。

巻末のインタビューでも、続きを描くことは難しいとあったので、この先が読めないのは残念なのですが、いつ読み返しても、時代は過ぎているのにカッコよくてお洒落で、そして楽しくほんわかとした気持ちで読める、そんな作品です。


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本日も最後までお読みいただき誠にありがとうございます。  

『介錯人 別所龍玄始末(宝島社文庫)』辻堂魁 著  VOL.45

こんにちは、スタッフのA・Sです。
今日は「介錯人 別所龍玄始末(宝島社文庫)」辻堂魁 著 を紹介します。


介錯人別所龍玄始末 (宝島社文庫 「この時代小説がすごい!」シリーズ)

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≪介錯人 別所龍玄始末(宝島社文庫)の5段階評価≫  

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内容

別所龍玄の祖父・弥五郎は牢屋敷の死罪の首打ち役だった。
 
龍玄はその生業を継ぐが、龍玄の腕の冴えを聞いた武家から切腹の介錯を頼まれるようになる。
不浄な「首きり人」と陰口を叩かれる龍玄に介錯を依頼する武家は、表には出せない事情を抱えている。
しかし龍玄は事情の如何にかかわらず、自らがなすべきことを貫く・・・。

累計80万部突破の人気シリーズ「風の市兵衛」シリーズに登場する敵役にして、
凄腕の介錯人・別所龍玄の清冽な生き様を描く、人気作家の新境地!
 

著者

辻堂魁(つじどうかい)。

早稲田大学文学部卒業後、出版社に勤務。
その後退社して本格的に執筆業に入る。


感想・書評

この文庫には、第一話から第四話まで収録されていますが、第一話、第二話、第三話は『大江戸町物語』というシリーズに収録されていて、先にそちらでこの話を知りました。
 
何人かの作家の話を一冊にまとめてあるシリーズで、他の人は知っていたけれど、この著者の辻堂魁は知りませんでした。

それが、読んでみたら面白かったので、この人の本読んでみようかな、と探し始めたところ、まさに同じ別所龍玄を主人公とした話が一冊にまとまっていたので、もう一度読むことにしました。新しい第四話も読めましたし。

先に出た『大江戸町物語』のようなアンソロジーは、普段読まなかったり知らない作家の話も読めていいですね!

さて、話の内容ですが、タイトル通り『介錯人』を生業とする、別所龍玄が主人公となっています。
 
介錯人とは何か?
第一話にていきなり「介錯人と呼ぶ職業はない」と書かれていたりします。
 
龍玄の爺様の弥五郎が牢座敷の首きり人を始め、それを継いだ父親の勝吉が介錯人と称した。
武士の切腹の介添えする者を総称して介錯人といい、勝吉は別所家の生業を首きり人とは言わず、介錯人と称したのですが、龍玄はあまりそういうことにはこだわっていないのか、淡々としている感じです。

しかし、勝吉に
「おまえは介錯人として、別所一門の名を継がねばならぬぞ」
と言われた十三歳のとき、
「血を見るのは、いやです」
と龍玄は本心から答えます。

そして、十八歳のとき、龍玄は父に代わって首打ち役の手代わりを始めるのですが、やはり血を見るのはいやだった、と。
 
しかし、いやいや首きり人を生業としているのでもなさそうで、
『龍玄は、ふと、首きり人になってもよい、と思った。これか、と己自身に問いかけ、そうかもな、と心の中の己がこたえた。それだけだった。ほかに思いあたる理由はない。』
十八歳にして、それだけだった、という龍玄。

そののち、妻の百合と一緒になる時のエピソードにも、
『そうか、と龍玄は考えた末に、答えを見つけた』とあります。
 
龍玄は、もちろん首きり人を生業とするほどなので、剣の腕も立つのですが、全体を通して静かに考える文人のような印象があります。風のように音もなく静かに、しかし鮮やかにさっと動く。介錯人としても。

龍玄と百合の夫婦は微笑ましく、二人の娘杏子と龍玄の母との一家四人の暮らしはまた穏やかです。

首きり人、という穏やかでない生業の龍玄を書く著者の筆致も落ち着いていて、この静かな落ち着きをもう一度味わいたい、と思い探したのですが、まとめて龍玄の話を読むことが出来、とても満足でした。
 
著者の他の本も読んでみたいものです。 


介錯人別所龍玄始末 (宝島社文庫 「この時代小説がすごい!」シリーズ)

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本日も最後までお読みいただき誠にありがとうございます。 

『平台がお待ちかね(創元推理文庫)』大崎 梢 著  VOL.44

こんにちは、スタッフのA・Sです。
今日は「平台がお待ちかね(創元推理文庫)」大崎 梢著 を紹介します。

平台がおまちかね 井辻智紀の業務日誌 (創元推理文庫)



≪平台がお待ちかね(創元推理文庫)の5段階評価≫ 


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内容

本が好き。
でも、とある理由で編集部には行きたくなかった出版社の新人営業マン、井辻くんは個性的な面々に囲まれつつ今日も書店で奮闘中!

平台に何十冊と積み上げられた自社本と、それを彩る心のこもった手書きの看板とポップ。たくさん本を売ってくれたお礼を言いに書店を訪ねると、店長には何故か冷たくあしらわれ……。

自社主催の文学賞の贈呈式では当日、受賞者が会場に現れない!?
本と書店を愛する全ての人に捧げるハートフル・ミステリを五編収録。

新人営業マンの成長と活躍を描く〈井辻智紀の業務日誌〉シリーズ第一弾!


著者

大崎 梢(おおさき こずえ)

東京都出身。2006年5月、東京創元社発行の連作短編集『配達あかずきん』を発表、小説家デビューを果たす。

同年春まで書店に勤務していた経験があり、デビュー作をはじめとした『成風堂書店事件メモ』シリーズは、駅ビル内にある中規模書店を舞台とし、しっかり者の店員、木下杏子をワトソン役兼語り手に、勘のいい学生アルバイト西巻多絵を名探偵役としている。


感想・書評

「平台」と聞いて、ん?と思った方、あなたは書店員さんでしょうか?!
それとも、アルバイト経験者・・・?!
 
そう、この平台とは、書店の平台。
本が積んであるあの台のことなのです。

著者の大崎梢さんも、元書店員ということなのですが、読むと確かにあるある!そうそう、そうなんだよね〜という書店のリアルさがさりげなく書かれています。
 
何を隠そう、私も書店経験者なのです。(いや、別に隠してはいませんね)
だからこう、グッと来るんでしょうね。同志よ!!というような。

とはいえ、この本の主人公は、その書店を回る出版社の営業マンです。
もちろん、書店員の立場で営業さんたちとお話しし、関わっていたので、あーこんな感じだなあ〜と思うのもあるんですが、別業種で営業も経験してるので、なおさら身にしみるというか。
(いったいいくつ仕事してるのかって?いや、別に聞いてませんよね)

なのでこれはもう読むしかない!という本でもあったのですが、最近は現代が舞台の小説をあまり読んでいなかったので、ちょっと不安もありました。

しかし、読んでみるとすうっと入り込めるのは、この主人公の「ひつじくん」こと井辻くんのスレてないというか、いやちょっと変わり者の部分もあるのですが、好感の持てる感じでしょうか。




 
入社2年目、書店を回り始めて4ヶ月の彼が、もし自分の働くお店に営業で来てくれたら、頑張ってるなあ〜応援するよ!ちょっと棚に余裕があったら発注するよ!ってなってそうです。

ちなみに、井辻くんを「ひつじくん」と呼んでいるのはただ一人、同業者の他社営業マンである真柴さんだけのようですが、この人、天然ラテン系のノリで女性のことは目ざとく、というかまあ「チャラい」印象かな?
この人が来たら、欲しい本は頼むけどスペースあっても余分には取ってあげたくない、ってなりそうな(笑)

というような、販売VS営業を想像したりしてしまうのですが、肝心のお話はミステリ短編集となっていて、ちょっとした謎を井辻くんが解いていくのですが、それが小気味よいです。
 
真柴さんに頼ったり、他の営業さんたちと協力したりもして、なんとなく楽しくもあり、大変な謎の時もあり、涙しそうな話もあり。
全て短編なので気軽にさっくり読んでしまうのですが、謎解きという硬い感じではなくて、一つの話を読み終わったら謎も解けてた、というような感じで、読みやすかったです。

本好きな方なら頷ける本屋という舞台でもあり、地方出張や始めての取引先、だんだん馴染みになる取引先など営業さんの舞台でもあり、出版社の仕事も少し出てきます。
 
仕事としてもしっかりと取材し、それが生きているので、営業マンとして成長するであろう井辻くんを、今後も見てみたいですね。続編もあるようですし!!

 

平台がおまちかね 井辻智紀の業務日誌 (創元推理文庫)



最後までお読みいただきありがとうございました。      
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